Gitのコマンド

Gitのコマンドについて説明します。

コマンドは、コマンドラインに入力するものです。

ここで説明するコマンドは、Gitが提供しているコマンドと、基本的な操作を行う共通コマンドがあります。

 

Gitのコマンドライン構文

Gitコマンドは、共通の構文規約に従います。

まず、gitという文言があり、そのあとにオプションとしてスイッチが一つ、そのあとにコマンドが一つ、そのあとに引数が続きます。

 

前回、ユーザ名を登録したときの構文は以下になります。

 

git(またはgit help)と入力すると、以下が出力されます。

Gitコマンド 説明
clone リポジトリを、新しいディレクトリに複製
init 空のGitリポジトリを作成、または既存のリポジトリを初期化
add ファイルの内容をindexに追加
mv ファイル、ディレクトリ、シンボリックリンクを移動、または名前の変更
reset 現在のHEADを、指定の状態にリセット
rm 作業ツリーとindexから指定のファイルを削除
bisect バグを入れたコミットをバイナリサーチで見つける
diff コミット間や、コミットと作業ツリー間などの差分を表示
grep パターンにマッチする行をプリント
log コミットのログを表示
show オブジェクトの型を表示
status 作業ツリーの状態を表示
branch ブランチのリスト、作成、削除
commit 変更をリポジトリに記録
merge 2つ以上の開発履歴を結合
rebase ローカルコミットを、更新された上流のヘッドにフォアーポート
reset 現在のHEADを指定された状態にリセット
switch ブランチの切り替え
tag 署名されたタグオブジェクトの作成、リスト、削除、確認
fetch 他のリポジトリからオブジェクトと参照をダウンロード
pull 他のリポジトリ、ローカルブランチからフェッチまたは統合
push リモート参照と関連オブジェクトを更新

 

先ほどのーpスイッチは、必要に応じで出力をページ割(paginate)するスイッチです。

コマンドの、ダッシュ1個(―)とダッシュ2個(― ―)の使い分けは重要です。

1文字のスイッチには1個のダッシュ、略さず記述する長いスイッチには2個のダッシュを使います。

 

共通コマンド

最初にGit Bashを開いたときは、ホームディレクトリにいます。

これは1個のチルダ(~)または$HOMEで表示されることがありますが、どちらも同じ意味です。

主な共通コマンドです。

共通コマンド 説明
pwd 現在のディレクトリのパスを表示
ls カレントディレクトリ内のファイルを一覧表示
mkdir <ディレクトリ名> 指定した名前のディレクトリを作成
cd <ディレクトリ名> カレントディレクトリを指定したディレクトリに変更

 

これらのコマンドは、「Unix・Linuxのシェル」と呼ばれるものです。

興味があれば、以下のページに、日本語のマニュアルがあります。を参考にしてください。

http://www.linux-cmd.com/bash.html

 

便利なコマンドの入力方法

コマンドラインの入力は、同じコマンドを何回も入力したり、前に入力したコマンドの一部だけ変えたい時があります。

コマンドラインには、こういう面倒な入力を減らす便利な機能があります。

 

1.ひとつ前のコマンド、ひとつ後のコマンドの呼び出し。

上下の矢印キー(「↑」、「↓」)で、ひとつ前のコマンド、ひとつ後のコマンドを呼び出すことができます。

コマンドラインには入力したコマンドの履歴が記録されています。

「history」コマンドで確認することができまず。

 

2.カーソル位置の移動

左右の矢印キー(「←」、「→」)で、カーソル位置が移動できます。

Ctrl+Aは、カーソルを行の先頭に移動します。

Ctrl+Eは、カーソルを行の末尾に移動します。

 

3.文字の削除

「BackSpace」キー(Ctrl+H)はカーソル前の文字、「Delete」キー(Ctrl+D)はカーソルの後の文字を削除できます。

Ctrl+Uは、カーソルの左側がすべて削除されます。

Ctrl+Kは、カーソルの右側がすべて削除されます。

 

3.補完

コマンドラインで、ディレクトリ名やファイル名を途中まで入力したときに、「Tab」キーを押すと、そのディレクトリ名やファイル名を補完してくれます。

 

まとめ

Gitのコマンドについて説明しました。

次回は、リポジトリの使い方を説明します。

 

以上、Gitのコマンドでした。